日本の歴代首相も間違えた?世界基準で通用するスーツのマナーとは Part.1


 

みなさん、こんにちは。

 

本日はメンズウェアのスーツに関してお話したいと思います。

 

・各国との首脳会談で歴然となった世界と日本のマナーの差

 

みなさんはスーツのボタンの留め方にはマナーがあるということをご存知ですか?

実は、スーツのボタンの正しい留め方は立った状態の時と座った状態の時とで異なります。

椅子に着席した時には、スーツのジャケットのボタンを全て外す。

椅子から立ち上がった時には、さりげなく片手でボタンを留める。

これが、世界的に何十年にもわたって守られてきたボタンがけに関するマナーです。

 

しかし残念ながら日本ではこの「着席時にはスーツのボタンを外す」

というルールは浸透していないと言わざるを得ないようです。

このことは、各国のリーダーが集まる首脳会談でも明らかとなっています。

これまで日本の歴代首相の多くが、首脳会談に出席した際に

席に座ってもスーツのボタンを閉じたままにしていました。

現・安倍首相もつい最近までその一人でした。

単に外す気持ちの余裕がなかっただけかもしれませんが、

いずれにせよ、数多くの会談でボタンを閉じたまま座っている姿が、世界中のメディアに流されてきました。

 

一方でロシアのプーチン大統領や中国の温家宝前首相、

カナダのトルドー首相をはじめとする海外のトップリーダー達は慣れた手つきで、

さっとボタンの開け閉めを行います。

中でもこの動作を最もエレガントに行う人物といえば、アメリカのオバマ前大統領でしょう。

テレビの画面でじっくり見ていても、その手元の動きに気づかせないほどの速さで、

ボタンの開け閉めをしています。しかも、それを片手でやってのけるから見事なものです。

安倍首相 政治家 スーツ

 

・なぜ着席時にスーツのボタンを外さなければならないのか

 

それではなぜ着席時にスーツのボタンを外さなければならないのでしょうか。

このボタン掛けのルールを知らなかった多くのビジネスマンが言うのが

「逆に相手に失礼になるのではないか」「ボタンを開けるとスーツが広がってだらしなくなる」

というコメントです。

ひょっとすると安倍首相も初めはそのように考えていたのかもしれませんが、

このルールにはきちんとした理由があります。

スーツのボタンというのは、もともと立つ時には閉じて、

座る時には開けるように考えて作られています。ボタンを閉じたまま席につくと、

ボタンに引っ張られるため、胴回りにシワが生じて窮屈に見えてしまいます。

また、スーツの背中や首後ろの部分が浮いてしまうこともあります。

浮くとできるのが「たすき掛け」と呼ばれるシワ。首から胸元にかけて、

タスキをかけたような曲線を描くシワができてしまうため、なんとも間抜けに見えてしまいます。

そのため、席につく際にはスーツのボタンを開けることが必要となるのです。

ボタンを開けたくらいで前裾がだらしなく広がってみえるようなスーツは、

そもそも体型に合っているとはいえません。たとえ開けていようがいまいが、

その差に気づかないような状態を保てるのが、良いスーツです。

 

残念なのは、日本のビジネスマンの世界で、このボタン掛けのルールを心得ていない人が多いことです。

たとえば、あるアンケートによると、日本の面接官の約7割は、着席時に

スーツのボタンをはずした学生に対して生意気と感じるといいます。

担当した面接官に教養がないばかりに、マナーを心得ている学生の

正しい振る舞いがマイナス評価を受けてしまうのは、誠に残念な状況です。

 

 

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